土から生える
2008年 09月 28日
陶磁器のまち 美濃を舞台にしたアートプロジェクト「土から生える」 が開催されています。
大川採土場での 田中 泯氏の場踊り 「土色の陰影」のために、
高速乗って1時間弱? はるばる瑞浪市まで。
岐阜といっても けっこう広いんです。
田中 泯氏といえば、
私にとっては舞踏家としてより 俳優としての方が馴染み深いのですが、
彼のその踊りを 生で間近で見られるなんて、
そんな機会はなかなかございません。
ものすごく 期待に胸膨らませておりました。
が、しかし・・・
まさかの 照明なし!!!
何も なんにも見えない!!!
表情や目線はおろか 手足の動き 身体のしなりさえ ほとんど肉眼では見えない。。。
ちなみに開演は17:30。
最近 日が落ちるのも早いですね・・・
しかも ものすごく寒い!
「場」は採土場ですから 当然山の中。
会場までの道のりも なかなかのでこぼこ山道。
下界の明かりも 一切届きません。
しかも天気は曇り。
月明かりも 星明りもございません。
明るいうちに撮っておいた写真を参考までに。
こちらのショベルカーの向こうの崖の上から登場されたのは、薄暮の中
でも かなり遠い・・・
徐々に闇が濃くなっていく中 ショベルカーに運ばれて
観客近くの「場」に 移動。
こちらは 遠藤利克氏の「作品」です。
こちらで 地を這うような 独特のうねりを見せ、
水の中に入ってのパフォーマンスがあるながらも、
本当に まるで見えない・・・
なんとなく起こった拍手によって 舞踏が終了したことが理解できたたという 体たらく・・・
後ろにいた(たぶん近所の)おっちゃんたちの
「あ~あ~ あんな水ん中入っちまって、よっぽど心臓強いんだろうね~
でも、な~んにも見えんやね~」
すんごい正直な感想だと思います。
パンフレットには “夕暮れから日没まで自然の暗闇を堪能することになります” とありました。
この演出が、意図したものであったのか
想定外に暗かったのかは分かりませんが、
我々観客が「何も見えなかった 感じられなかった」のは事実です。
ワタクシもちろん素人ですので、アートというものの概念は分かりませんが、
舞台でも 音楽でも 絵画でも 彫刻でも 映画でも その他なんでも
やっぱり “受け手”があって 始めて成り立つものではないかと思っています。
受け手に媚びるのは たいへんつまらないことですが、
受け手が置いてけぼりにされるのは やはりいかがなものかと・・・
なんだか デレク・ジャーマンの「BLUE」を観た時のような気持ちになりました。
田中 泯氏の場踊りは 素晴らしかったのだろうと思います。
カメラマンは入っていたので、きっと何かの媒体で目にすることはできるでしょう。
けれども、できれば ちゃんと自分の目で見たかった。
心から残念です・・・
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イヴォンヌ
at 2008-09-28 12:13
x
き、肝に銘じます。
大丈夫です。照明はあります。笑
大丈夫です。照明はあります。笑
0
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puhara at 2008-09-28 14:29
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sui
at 2008-09-28 14:49
x
ヒミコさんですよね。
それ、絶対計算ミスですよ。夕暮れの。きいてるだけで残念です。
デレク・ジャーマンといえば「BLUE」も唖然でしたが。「エンジェリック・カンヴァセーション」を見たときこんなにも男の身体を愛せない!と敗北感を味わったものです・・・。
それ、絶対計算ミスですよ。夕暮れの。きいてるだけで残念です。
デレク・ジャーマンといえば「BLUE」も唖然でしたが。「エンジェリック・カンヴァセーション」を見たときこんなにも男の身体を愛せない!と敗北感を味わったものです・・・。
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puhara at 2008-09-28 16:55
>suiさま
そうです!ヒミコさんです!!!
あの圧倒的な存在感 ぜひともちゃんと脳髄に焼き付けたかったのです。
泣けてきます・・・
「エンジェリック・カンヴァセーション」美しい映像を堪能することに徹しました。
性的嗜好が違うから しょうがないのかと思ってましたが、
敗北感。なるほど(納得)
そうです!ヒミコさんです!!!
あの圧倒的な存在感 ぜひともちゃんと脳髄に焼き付けたかったのです。
泣けてきます・・・
「エンジェリック・カンヴァセーション」美しい映像を堪能することに徹しました。
性的嗜好が違うから しょうがないのかと思ってましたが、
敗北感。なるほど(納得)
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puhara at 2008-09-30 10:01
>果羊さま
想定外でしょうねぇ・・・
でも「場」「自然の陰影」をテーマにするのであれば、
当然 演出する側が、日照時間 観客の目線 など
計算に入れておくべきだったのでは?とも思います。
あんなに寒かったのは 確かに想定外でしたけどw
想定外でしょうねぇ・・・
でも「場」「自然の陰影」をテーマにするのであれば、
当然 演出する側が、日照時間 観客の目線 など
計算に入れておくべきだったのでは?とも思います。
あんなに寒かったのは 確かに想定外でしたけどw
by puhara
| 2008-09-28 11:58
| おさんぽ雑記
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Comments(6)